初心者の方、筋力に自信がない方、バイク女子にとって引き起こし、センタースタンドがけに続いて苦手意識が高い「取り回し」練習は多少必要ですが、ちょっとしたコツを知るだけで今までよりラクに出来るようになりますよ!皆さんも是非やってみてください。応用編・番外編もご紹介しましたので最後までご覧ください!

モトミックススクールでは、レッスンや体験会の中で取り回しの練習などバイクの基礎練習ができるプログラムを用意しているので、楽しくバイクに乗れるように一緒に練習しましょう!

1. バイクの取り回しが楽になる6つのコツ

バイクの取り回しにはある程度の力(筋力)は必要です。力は無いよりあった方が楽に取り回せることでしょう。しかし以下に紹介するコツを踏まえて練習すれば必要最小限度の力で取り回しが可能になります。

バイク(車体)の角度

バイクを自分の方に傾けた方が安定しますが、その分取り回しは重くなってしまいます。

バイクが直立した状態が一番軽く取り回すことが可能になります。

バイク(車体)と身体との距離

同じ理由でバイクと少し離れた位置で取り回すとことで必要最小限の力で移動することが可能となります。反対側に倒しそうで不安な場合は腰がシートやタンクに触れる状態で練習して徐々に身体を離してみましょう。

バイクを押す・持つ位置

前進後退とも最初は両手でハンドルをしっかり握って前後に移動させてみましょう。

慣れてきたら後退する際、左手はハンドル、右手はシート、タンデムグリップ・バーなど握りやすく力を入れ易い(押しやすい)部位をしっかり保持します。

左肘は体側につけて固定します。

視線

サイドスタンドを解除する際は下方、取り回し時は自分が移動したい方向に視線・顔を向けて路面の状態を確認しながら移動しましょう。

左回りと右回りの違い

前進しながらの左回りはハンドルを切りながらバイクを自分側に少し傾けると安定します。

前進しながらの右回りはバイクを右側に倒してしまうのではないかという不安な方が多いかと思います。慎重に練習してみてください。

後退しながらハンドルを切る際は左右ともにバランスを崩しやすいので左肘を体側につけて固定しますが、難易度がかなり上がるので慎重にバイクを倒さないよう気をつけてください。

バイクを直立させられないと後退での方向変換は出来ませんのでご注意願います。

切り返し

前進でハンドルを左側に全部切って、かつバイクを自分側に倒し込めば小回りが効き、少ない回数で切り返しすることが可能ですが車重が身体にかかり重くなります。その後の後退も同様です。自分の身体もバイク側に傾けてバランスを取りましょう。

前進しながらハンドルを右切りする場合はパランスを崩さないように慎重に、後退時はハンドルを右に切って自分側にバイクを倒し込めば小回りが効き少ない回数で切り返し可能ですが車重が身体にかかるのは同じなので慎重に!

2. バイクの取り回しの練習方法

【共通の注意点】

人通りのない安全で平坦な場所で練習してください。

転倒防止のため補助者がいると安心です。

怪我の防止だけでなく、しっかりと力を伝えて踏ん張りが効くようにグローブ、ブーツを着用して練習してください。

バイクを直立させると軽い力で取り回すことが出来ますが、まずは停止した状態で少しずつ慎重にバイクを立ててみてください。バイクの重さが全く感じなくなるところがありますのでそのときのバイクの角度、状態を感覚的につかみましょう。その位置が分かればバイクを最も軽く取り回しすることが出来ますし、バイクが左右に傾いても軽い力で修正して直立状態に戻すことが出来ます。

スタンドを払う際にバランスを崩し易いので注意してください。スタンドを出す際はストッパーの位置までスタンドが出ているか確認してバイクを転倒させないよう注意してください。補助者はこのとき特に注意してあげていただきたいと思います。

前進

  1. 両手でハンドルをしっかり握ります。
  2. 手の平(手根部・掌底)でグリップを押すと効果的に無駄なく力がハンドルに伝わります。
  3. はじめはバイクを自分側(左側)に少し傾けて体側にシートが触れるようにすると車体が安定します。
  4. 慣れてきたらバイクを直立させると取り回しがとても軽くなります。
  5. 停まると気は軽く前輪ブレーキレバーを握りましょう。あまり強く握るとバランスを崩してしまいます。優しくブレーキをかけましょう。

バック

【両手はハンドルでバックする方法】

  1. はじめは前進と同じように両手でハンドルを握り、少し自分側にバイクを傾けた状態にして体側をしっかりシートに付けて両腕と足の力で少しずつバックしてみましょう。
  2. 目線は右後方を振り返るようにしますが、慣れるまではミラーで確認しても良いです。
  3. 慣れてきたらバイクを直立させると取り回しがとても軽く出来るようになります。

【さらに取り回しが楽な応用編】

  1. 慣れてきたらバイクを直立させて左手はハンドル、右手はシートの段差部分、タンデムグリップ・バーなど効率的に力が後方に伝わる部位を保持してください。
  2. バイクが安定するよう左肘は体側に固定して真っ直ぐ下がります。
  3. 目線と顔は行きたい方向(後方)にしっかりと向けます。
  4. 身体とつま先はバイクの方向に向けたままカニ足で右・左・右と慎重に横移動します🦀
  5. 慣れてきたらつま先を行きたい方向(後方)に向けると力を一方向に効率的に伝達できるので最小限の力で取り回しが可能になります。
  6. バックしながら方向を変えたい場合は左手でハンドルを操作しますが、下がりたい方向と逆にハンドルを切ることになるので難易度は上がります。バランスも崩し易いので練習するときは左肘をしっかり体側に付けて慎重にバックしてください。

※ 車のバックの方向変換と同じで難しいですね。

車もバイクも前進時に向きを変えて真っ直ぐ下がるのが基本であり、その方がやり易く、転倒のリスクも少ないです。

旋回

【まずはやり易い左旋回(左回り)から】

  1. 両手でしっかりとハンドルグリップを握ります。手の平(手根部・掌底)でグリップを押すと効果的に力がハンドルに伝わります。特に左手が重要なので脇を閉めて肘を固定すると全身の力でバイクを押すことが出来ます。
  2. 慣れてきたらさらにバイクを自分の方に倒し込むことで小回りが効きますが、車重が一気にかかるので腰、体側で支えるとともに自分の身体をバイク側に傾けてバランスを取るようにしてください。
  3. 目線・顔は行きたい方向に向けます。

【右旋回(右回り)の方法】

  1. 右旋回も左と同じ要領ですがハンドルを右に切るとバイクも右に起き上がりますので注意して徐々にハンドルを切るように注意してバイクを倒さないように慎重に練習してください。

狭い場所での取り回し

  1. 旋回の要領でハンドルを左側にロックするまで切ります。
  2. バイクを大きく自分の方に傾けるとともに自分も身体をバイク側に傾けてバランスを取りながら向きを変えます。
  3. そのままの状態でバックします。
  4. 以上を繰り返し小刻みに方向変換します。

※ 車重が一気にかかるので注意してください。

狭い場所での取り回し【番外編】

この方法はセンタースタンドが装備されているバイク限定の方法ですが、バイクの車長分のスペースがあれば180°方向変換出来ます。

  1. センタースタンドをかけます。
  2. 左手はハンドル、右手はばいく後部の掴み易い部位(タンデムグリップ・バー、バンパーなど)をしっかりと保持してください。
  3. センタースタンドがかかっているとバイクは前輪が接地した状態なので右手でバイクの下方に荷重をかけて前輪を浮かせます。このときハンドルを左に全部切っておくと安定します。
  4. 前後輪が浮いて接地していない状態を保持して右手バイクを手前に引き、右手でハンドルを押し出します。
  5. センタースタンドを中心にして、その場でクルッとバイクは180°向きを変えます。

※ この方法は路面が荒れているとセンタースタンドが引っかかって回せないことがあることと、路面に傷がついてしまうことがあるので注意してください。滑らかな路面の上でセンタースタンドの接地面に板やマットなどを敷くと、ほとんど力を入れずにクルリと簡単に向きを変えてくれますが上級者向けの方法です。

3. 大型バイクの安全な取り回し方

ビッグバイクはやはり車重がネックとなって取り回しに苦手意識をお持ちの方は多いと思いますが

  • 腕力だけでなく全身の力を使う
  • 力を入れる方向を一方向に集中させる
  • 行きたい方向に視線・顔・つま先を向ける
  • 直立状態を保つ練習をたくさんやる

ことに尽きます。練習しましょう!

4. 女性が楽にバイクを取り回すコツ

特に小柄、筋力に自信がないバイク女子にとってデカくて重いバイクの取り回しには苦労されていると思います。基本的には前記『大型バイクの安全な取り回し方』と同じです。加えて

①体格に合ったバイク選び

なるべく軽く、シート高が低く、低重心なバイクなどを参考に体格に適したバイクを選びましょう。実際に跨がらせてもらい、出来れば取り回しや試乗をさせてもらうと、より実感できるでしょう。

また、購入する前にレンタルバイクでお目当てのバイクを借りて走ってみるのも有効です。

②取り回しがやり易いバイク選び

フレーム、グリップ、タンデムバー、バンパーなどが装備されているバイクはバイクをしっかり支えることが出来るので取り回しも楽です。

僕の愛車ヤマハ・セロー250 は前照灯の下部シート下の左右にグリップが装備されています。最近デイトナ製のリア・キャリアを取り付けたので、さらにバイクを支え易くなったのでオフ・ロードでの切り返し、林道からの脱輪、崖から落っこちたときの引き上げなどにとても役立っています。

③後退はサイドスタンドを出した状態で行う

こうしておけばバランスを崩したときも安心です。当然ですが前進時はスタンドが解除されてしまいますのでこの手は使えません。

④事態収束後はバイク女子限定レッスン開催

僕が女性白バイ隊の小隊長のときバイク女子の皆さんから「男性ライダーと走りたくない・煽られるので嫌」という意見がありました。

そのため「レディース・デー」を開催したところ非常に好評でしたのでコロナ収束後に取り回し・引き起こし・センタースタンドがけを取り入れた女性限定レッスンをご希望する方がおられれば実施したいと考えております。

女性スタッフと私(娘3人のお父さん)が優しく親切丁寧をモットーにレッスンさせていただきます。

5. 取り回しの良いバイクの種類

軽くて小さくてスリムで低重心なバイクが一番なんですが、大きくて重いオートバイに颯爽と乗るのもバイクの魅力の一つであることも事実ですよね!?自分の好きなバイクに乗りたいというのがライダーの本音です。

初心者の方は小型軽量なバイクからステップアップしていくのが安全確実で上達も早いのですが、ここではそういった小型軽量なバイクと比較的取り回しのしやすいバイクをほんの一部ですが挙げてみたいと思います。

既に販売中止のバイクも多数ありますので、ネット記事などを参考にして各車の特徴など調べて自分に合った取り回しがやり易い、お気に入りの1台を見つけてください。

①シート高が低く重心も低いアメリカン

  • ホンダ:レブル250、マグナ250
  • ヤマハ:ドラッグスター250
  • スズキ:マローダー250、 イントルーダー250
  • カワサキ:エリミネーター250

②車重が軽くシート高が低めのオフローダー

  • ホンダ:TL125
  • ヤマハ:セロー、TY
  • カワサキ:スーパーシェルパ

③(ビッグじゃない)スクーター

250cc以上になるとそれなりに重くデカいです。

④ネイキッドタイプ

  • ホンダ:VTR250、CB400
  • スズキ:バンティッド250
  • カワサキ:エストレア250 、バリオス250

⑤ビッグバイク

  • ホンダ:CRF1100アフリカツイン
  • スズキ:Vストローム650
  • カワサキ:Z650、W800
  • ハーレーダビッドソン:スポーツスター
  • インディアン:スカウト ボバー トゥエンティ

6. 取り回し番外編・応用編

ここではビッグバイクのあまり知られていない簡単に出来る取り回し応用編を紹介します。

駐車場でバイクの向きを変えたいとき、傾斜のある駐車場にバイクを頭から突っ込んで駐車してしまった時などに役立つ取り回しの番外編・応用編のコツをお教えします。

跨ったままフロントサスペンションを利用してバックする方法

  1. ハンドル、前輪を真っ直ぐにします。
  2. 両手でグリップをしっかり握ります。
  3. 腕・肘を固定して上体全部の力を使うイメージで、ハンドルを強く押してフロントサスペンションを縮めながら、フロントブレーキを握ります。
  4. フロントサスペンションが伸び始めたらブレーキレバーから手を離し、後ろ歩きしてバイクを後退させます。

跨ったままエンジン、フロントサスペンションを利用してバックする方法

  1. 車体、ハンドルを真っ直ぐにします。
  2. 駐車場の車輪止め、路肩などに直角に前輪をバランスを崩さない低速でぶつけると同時にフロントブレーキをかけます。
  3. フロントサスペンションが縮み反動で伸び上がったらフロントブレーキを離します。
  4. フロントサスペンションが伸びるときの力を利用してシートに跨ったまま後ろ歩きしてバイクを後退させます。

サイドスタンドを利用した取り回し

  1. ギアはニュートラル(N)にします。
  2. サイドスタンドをストッパーに当たるまで、完全に出します。(ハーレー・ツーリングファミリーはこれでロックが掛かり倒れません)
  3. サイドスタンド接地面にスタンド・ホルダー(スタンド・コースターなどの商品名あり)を敷くとさらに楽に作業出来ます。
  4. 両手でフロントタイヤを後方に向かって回してください。

※ あら不思議!これでハーレーウルトラLTDでもそんなに力を必要としないでバック出来ちゃうのです(個人差あり)

7. バイクを直立させて最小限の力で取り回しをしよう!

バイクを直立させると軽い力で取り回しすることが出来ることについてご理解いただけだでしょうか?このコツをつかんでしまえば420kgもあるハーレー を指一本で支えることも可能です。

サイドスタンドを出した状態でハンドルを右側に全部切った状態でバイクを起こしていき、力がいらない角度を探してみてください。

慣れるまでは補助者に手伝ってもらいながら安全に練習すれば、最小限の力で取り回しすることが出来るバイクの角度、状態を知ることが出来ますよ!

【白バイ秘話】MOTO COP YUTAの白バイ取り回し回顧録

そろそろ昼食の時間のパトロール中、今日は帰隊して何食べるかなぁ…などと呑気に考えていると緊急配備発令の無線が鳴り響く

「〇〇警察署管内〇〇で自動車利用ひったくり事件発生、車両は白色〇〇男2名乗車、自転車の前カゴから現金〇〇円在中のハンドバッグをひったくり〇〇方向へ逃走、各車は至急現場に向かえ!」

僕は事件が起きると発生現場には急行せず、逃走方向から「何処を通るのか・どこで被害品を処分(現金以外アシの付く財布、バッグなどを捨てるか)どこに隠れるかなど、自分が犯人だったらどんな行動をするのか?を予測して結構な大物の悪い奴らを捕まえてきました(自慢!)

発生現場は郊外型大型ショッピングセンターの近くだったので、人通りが少ない犯人は目立たない道を通って逃走すると予想していると案の定、山道に向かって逃走したとの目撃情報が無線で手配された。僕を含めた付近の白バイ、パトカー、交番バイクのお巡りさんは田舎のそれほど高くない山を包囲して、徐々に捜査の網を狭めてゆく。

山道を登っていくと舗装されていた道が未舗装路になり、段々と狭くなっていくが引き返すわけにもいかない。いつしか登っていたはずの道は下り坂となり田んぼの畦道(あぜみち)に…

道幅は2メートルあるかないかの草ボーボーの下り坂そして遂に道さえなくなり行き止まりになってしまった。ど、どうしよう!(汗)

当時、交通機動隊の白バイ小隊長だった僕は恥ずかしくて、とてもじゃないが応援なんか呼べない!呼びたくない!!と考えた。普段偉そーにしているのに助けなんか絶対に呼べねえぞ!

かといってホンダCB1300Pは約300kg

装備品を加えればさらに重い。ぬかるんだ下り坂の獣道をバックで戻るのは絶対に無理!!

あーもう仕方ない。意を決してエンジンを掛けハンドルを右に目一杯切り、短い右足を精一杯伸ばしてバイクをバンクさせアクセル・ターンを決める…つもりだったけど後輪が横滑りしたり、足場がぬかるんでいたりでブーツやズボンは泥だらけ、汗だくになって何とか畦道を脱出したときには既に僕の後輩たちが犯人を確保していました。畦道だったお陰で2度ほどコケましたが白バイに傷も付かず一安心です。

皆さん僕みたいにならないように(普通なりませんよね)道路状況をよく確認して走りましょう。今はスマホという何でもすぐに教えてくれる便利な魔法のアイテムがあるのですからね!

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